2008年1月12日土曜日

国民総幸福

Gross National Happiness(国民総幸福)という言葉を聞いたことありますか? 

これは、ブータンで実際に使われているコンセプトで、国民の幸福度を測ろうというもの。以前、国の発展を経済指標だけでは測れないという認識に基づき、人間開発指標が作られたことに触れましたが、これも同じ流れ。客観的な社会経済指標だけではなく、ウェル・ビーイングという主観的視点をくわえて開発・進歩を定義し直そうというもの。よって、国民総幸福は自然に定量的ではなく定性的な概念となります。ある国際会議に招待されたブータンの代表は、‘じゃあどうやって幸福度を測るのか’聞かれと‘Smile’と答えたそうです。方法論はさておき、元英首相のアドバイザーも、政府のパフォーマンスは今後10年以内に、国民をどれだけ幸福にしたかで測られるだろうとも予測したようです。

以前どこかのドキュメンタリーで見ましたが、国民が幸せと感じている割合は、平均的には先進国と途上国の間であまり違いがないそうです。一方、物欲を断ち切った仏教僧の多くは幸せ度が高いという結果も出ていたと記憶しています。常に発展、進歩、開発、幸福とは何か自問することは大事ですね。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめてコメントします。英国留学中のものです。宜しくお願いします。いつも楽しみに読んでいます。

国民総幸福の概念、初めてその名前を見た時、私はとてもステキだと思いました。
途上国と先進国の間に違いがない、まさにそうですね。

開発を勉強していますが、幸福をテーマにした論文を書きたいと目論んでいる者からのコメントでした。

中村俊裕 さんのコメント...

コメントありがとうございます。幸福をテーマにした論文ですが、おもしろそうですね。がんばってください。