2008年11月23日日曜日

現代アメリカでのケインズ的政策

アメリカを中心とした全世界的不況に対して、オバマ次期大統領が国内の経済活性化計画を発表。2百50万人の雇用創出を狙っている。選挙中にはこの案に対しての175ビリオンドルの投資を公約したが、経済の不況で500-700ビリオンドルの投資になるかも知れないと言われているようだ。税金率の引き下げや、太陽パネル、エコカーやエナジー技術への投資と同時に、道路や橋、学校を建設・補強する事業で失業者を雇うとする。

自由経済主義とケインズ主義の議論はさておいても、この公共事業でひとをとりあえず雇おうという政策はよく途上国でも使われる。シエラレオネでも、紛争終結から6年以上たったが、未だに失業率が65%とも言われている国。その中でも、若者と定義されている15-35歳までの人口のうちの半分が仕事についていない。そして、この若者層の不満がたまると「時限爆弾」が破裂するとも言われており、公共事業と組み合わせた雇用創出が計画されている。さらに、津波の後の復興過程でも、同様のアプローチがとられ、がれきを除去すれば1日いくらあげますという事業が、短期的雇用を創出する大きな役割を担った。アフガンや東ティモールなどでも類似のプロジェクトがあった。

もちろん長期的な投資環境を整えることは重要だろうが、今なにができるかというと、こういった政策になってしまうのかもしれない。

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