民間の視点から投資を行ってきた人の、開発に対する視点は一味違う。国の財源がないなら、国のアセットを売り飛ばせ(港は中東に売る)、国有企業も売る、農業分野の起業家を発掘して投資、などなど、オフィス内の議論では出てこないような提案が飛んでくる。
2008年7月31日木曜日
開発界の正統と異端
今日、著名な投資家、ジョージソロス(彼について知るには、←自伝の「Soros on Soros」がお勧め)の設立した、ソロス財団のナンバー2がオフィスにやってきた。様々なイシューが議題に挙がったが、彼自身も長い投資家としての経歴を持っており、シエラレオネにおける起業家育成や、政府財政、マイクロファイナンスについて話あった。
2008年7月30日水曜日
手足を切断された人たちのサッカーチーム
2008年7月29日火曜日
シエラレオネですしを食べる
マンバポイントという家とオフィスの中間あたりにあるホテル兼レストランが、最近寿司レストランをオープンした。同僚の何人かがオープン初日に試したらしく、いい評判を聞いていた。が、彼らとしては、日本人の意見を聞いてみたいとのこと。
オープン1週間少したつが、今晩初デビューしてみた。入ってみると、インテリアもシエラレオネらしからぬ様子で、かなりお金を使っている。メニューを見ると、天ぷらまである。お寿司も、サーモンや、うなぎ、マグロなど、主要寿司ネタがある。カウンターでは、フィリピン人が寿司を握っている(外国人にはアジア人が握っているということで、あまり違いはないのだろうか)。
いくつか、握りで頼んだ。結論から言うと、「シエラレオネにしては悪くない」。以前ケニアで非常にまずい寿司を食べたことがあるが、それよりはかなり上出来。インドネシアで食べれる寿司と比べれば各が落ちるが。
オープン1週間少したつが、今晩初デビューしてみた。入ってみると、インテリアもシエラレオネらしからぬ様子で、かなりお金を使っている。メニューを見ると、天ぷらまである。お寿司も、サーモンや、うなぎ、マグロなど、主要寿司ネタがある。カウンターでは、フィリピン人が寿司を握っている(外国人にはアジア人が握っているということで、あまり違いはないのだろうか)。
いくつか、握りで頼んだ。結論から言うと、「シエラレオネにしては悪くない」。以前ケニアで非常にまずい寿司を食べたことがあるが、それよりはかなり上出来。インドネシアで食べれる寿司と比べれば各が落ちるが。
2008年7月26日土曜日
ヨルダンの女王ラニア
今日なんとなくBBCを見ていたら、ヨルダンの女王ラニア妃のYou Tubeを使った最近の取り組みを紹介していた。イスラム圏に対する様々な「偏見」をオンラインで議論させたり、ヨルダンで活躍する女性プロフェッショナルをフィーチャーしたりしている。
感心したのは、彼女自身の真摯な姿勢と柔軟性。You Tubeなどの新しいメディアを使い、タブーともされる論点にもどんどんと切り込んでくる。非常に明晰で強い意志が感じられる。しかも、こういうポジションにいる人によく見られる、「やらされている感」が全くない。企画から実行まですべて彼女自身が指揮しているようだ。久し振りに良いインスピレーションを受けた。
2008年7月25日金曜日
国連内部の経営コンサルティングチーム
私の働く組織に、「経営コンサルティングチーム」というグループが存在する。NY本部の管理局の下に、5-6年前に出来たらしい。経営改革のため、外部の経営コンサルを何度も雇ったが、外部の人たちには、複雑な国連の組織が完全に理解できず、提示された解も内部にあまり納得されなかったことが背景だと聞いた。それなら内部で作ろうということ。どういう人たちが働いているかというと、民間で経営コンサルのような仕事をしていたことがあり、かつ国連での経験もある人。
このチームが一週間、シエラレオネオフィスにやってき、私もシエラレオネ事務所側のカウンターパートとして一緒に仕事をした。私自身、経営コンサルをかじったことがあるため、彼らがどんな仕事をするのか興味をもっていたが、なかなかいい仕事をしてくれた。まず、スピード感がいい。国連の一般的な仕事の仕方と違い、その日の議論がすぐに分析に反映され次の日の議論につながる。長い文書をつらつら書く文化と違い、民間経営コンサルのようにパワーポイントでビジュアルに論点を整理する。仕事時間も長いようで、ほぼ毎日夜中まで仕事をしていた様子。いくつかの具体的なビジネスプロセスの改善も提案された。
近年国連というと、官僚的で無駄が多いというイメージが付きまとっているが、こういう対局にいるようなグループも存在する。元ユニセフで働いていたある同僚は、このグループの仕事を見て関心していた。(話はそれるが、対局というと、緊急援助にかかわる人々もこういうグループにあたるだろう)。こういったチェンジメーカー的な内部グループをさらに強化してもいいと思う。
このチームが一週間、シエラレオネオフィスにやってき、私もシエラレオネ事務所側のカウンターパートとして一緒に仕事をした。私自身、経営コンサルをかじったことがあるため、彼らがどんな仕事をするのか興味をもっていたが、なかなかいい仕事をしてくれた。まず、スピード感がいい。国連の一般的な仕事の仕方と違い、その日の議論がすぐに分析に反映され次の日の議論につながる。長い文書をつらつら書く文化と違い、民間経営コンサルのようにパワーポイントでビジュアルに論点を整理する。仕事時間も長いようで、ほぼ毎日夜中まで仕事をしていた様子。いくつかの具体的なビジネスプロセスの改善も提案された。
近年国連というと、官僚的で無駄が多いというイメージが付きまとっているが、こういう対局にいるようなグループも存在する。元ユニセフで働いていたある同僚は、このグループの仕事を見て関心していた。(話はそれるが、対局というと、緊急援助にかかわる人々もこういうグループにあたるだろう)。こういったチェンジメーカー的な内部グループをさらに強化してもいいと思う。
2008年7月24日木曜日
手足を切断された人々
この国では紛争中に、手足を切断された人(アンピュティー)が多い。
今週は、アンピュティーの人々でつくられる、2つの団体と会う機会があった。まずは、250人ほどからなる、サッカーチーム。シエラレオネ国内の6県でチームが作られ、定期的に試合を行っている。足を失った人は、杖を使いながらボールをドリブルする。会った人は、この団体の統率者で、右手の腕が上腕の半ばあたりから無い。FIFAなどからの支援も受け、国際マッチも経験したことがあるという。
その次に会ったのは、6000人ほどのメンバーを持つ、戦争被害者とアンピュティー団体の統率者。真実和解委員会のレポートにも、彼らへの支援が勧告されている。戦後NGOなどの支援を受け、義手や義足の供給を受けたが、使いたがらない人が多いという。また、石鹸作りや、裁縫など短期間の職業訓練を受けたが、事業を始める資金がないとも聞いた。
この国は、紛争後の復興から平和構築そして、経済成長に向けてギアが変わりつつあるが、まだまだ紛争の残した傷は消えない。
今週は、アンピュティーの人々でつくられる、2つの団体と会う機会があった。まずは、250人ほどからなる、サッカーチーム。シエラレオネ国内の6県でチームが作られ、定期的に試合を行っている。足を失った人は、杖を使いながらボールをドリブルする。会った人は、この団体の統率者で、右手の腕が上腕の半ばあたりから無い。FIFAなどからの支援も受け、国際マッチも経験したことがあるという。
その次に会ったのは、6000人ほどのメンバーを持つ、戦争被害者とアンピュティー団体の統率者。真実和解委員会のレポートにも、彼らへの支援が勧告されている。戦後NGOなどの支援を受け、義手や義足の供給を受けたが、使いたがらない人が多いという。また、石鹸作りや、裁縫など短期間の職業訓練を受けたが、事業を始める資金がないとも聞いた。
この国は、紛争後の復興から平和構築そして、経済成長に向けてギアが変わりつつあるが、まだまだ紛争の残した傷は消えない。
2008年7月20日日曜日
Oさんフェアウェルパーティー
昨日我が家で、JICAのOさんのフェアウェルパーティーが行われた。JICAとの共同ワークショップなど仕事面で、カラオケ大会などプライベート面でも色々お世話になった。
当初は、バルコニーを使う予定だったが、大雨が降りだし、急遽室内で。各自が稲荷寿司やコロッケなどの料理を持参してきた。
数日前に起こった電気サージのおかげで、Wii大会はできなかったが、9時半ごろに、吉林レストランに移動し、(また)カラオケ大会が始まった。我々は12時前に失礼したが、皆は何時まで残っていたのだろうか。
当初は、バルコニーを使う予定だったが、大雨が降りだし、急遽室内で。各自が稲荷寿司やコロッケなどの料理を持参してきた。
数日前に起こった電気サージのおかげで、Wii大会はできなかったが、9時半ごろに、吉林レストランに移動し、(また)カラオケ大会が始まった。我々は12時前に失礼したが、皆は何時まで残っていたのだろうか。
2008年7月19日土曜日
シエラレオネの空港で700キロのコカイン押収
少し前になるが、7月14日、シエラレオネの空港で、700キロのコカインが押収された。南米の麻薬カルテルがコロンビアからシエラレオネ経由で欧米に運ぶ途中だったという。コロンビア人、メキシコ人、アメリカ人などの外国人9人を含む計50人以上が逮捕された。飛行機の発着には当然当局の承認が必要なため、空港関係者の関係も指摘されている。
当日大統領が、国外に出る予定だったらしく、空港が厳重に警備されたいた。このなぜか赤十字の印をつけたこの飛行機のパイロットは、着陸に際して、銃をもった警官がずらっと滑走路周りに並んでいるのを見て、彼らを逮捕しに来たと思ったらしい。あわてたパイロットは着陸すると同時に飛行機を放置して逃げ出した。これを見た警官は、何かおかしいと思い、飛行機を調べると、コカインが見つかったという。
どれほどのお金が動いていたのだろうか、、。
当日大統領が、国外に出る予定だったらしく、空港が厳重に警備されたいた。このなぜか赤十字の印をつけたこの飛行機のパイロットは、着陸に際して、銃をもった警官がずらっと滑走路周りに並んでいるのを見て、彼らを逮捕しに来たと思ったらしい。あわてたパイロットは着陸すると同時に飛行機を放置して逃げ出した。これを見た警官は、何かおかしいと思い、飛行機を調べると、コカインが見つかったという。
どれほどのお金が動いていたのだろうか、、。
2008年7月16日水曜日
2008年7月15日火曜日
めぐりめぐる
今日、同じオフィスで国連ボランティア(UNV)として、地方選挙のプロジェクトで働く日本人のAさんからうれしい知らせが来た。外務省の支援する平和構築の人材育成パイロットプロジェクトの第2期生として合格したとのこと。去年も一人、シエラレオネで働いた日本人のUNVが同じプログラムに入っている。
私は大した支援はしていないが、やはり出来るだけ、頑張っている人が次のステップにつながるような助けはしたい。今の自分も、多くの人から色々な形で支援されてあるわけだから。
私は大した支援はしていないが、やはり出来るだけ、頑張っている人が次のステップにつながるような助けはしたい。今の自分も、多くの人から色々な形で支援されてあるわけだから。
2008年7月13日日曜日
2008年7月12日土曜日
国際弁護士の活躍
シエラレオネには28ある鉱物のうち23の鉱物があると言われている。一方、これらの鉱物でビジネスを行っている外国企業が利益の大部分をとり、シエラレオネ自体に入ってくる収入はその数%と言われている。
以前「途上国のビシャスサークルをどう断ち切るか」でもふれたプロジェクトの一環で、国際シニア弁護士プロジェクトという組織が活躍している。主にアメリカの法律事務所で働く弁護士が、ボランティアとして、企業との契約をより公平な契約を再交渉する支援を行う。隣国のリベリアでは、すでに大きな成果が出ているようだ。
医者、弁護士、経営コンサルタントなどの「プロフェッショナル」の開発問題に対する貢献は大きい。
2008年7月9日水曜日
シエラレオネのジョーク
昨日、今日とオフィスのリトリート。主なテーマはオフィスの改革だが、チーム・ビルディングにも時間も割いてあった。スタッフがアフリカの伝統的衣装を着るファッションショーに続いて、各自が持っているジョークを披露。
気付いたのは、どこの国のジョークでもそうだろうがこの国の文化、背景を反映しているということ。反政府軍が家に突然武器をもって押しかけてくるとか、彼らが家族をレイプするとか紛争を題材としたジョークが多い。インテリのシエラレオネ人同僚に言わせれば、辛い過去を受け止めるための心理的な反作用だという。
明るい大阪のジョークでも披露できればよかったが、ネタが思い浮かばず。こういったときのために芸に一つや二つ、隠し持っておくべきか、、、。
気付いたのは、どこの国のジョークでもそうだろうがこの国の文化、背景を反映しているということ。反政府軍が家に突然武器をもって押しかけてくるとか、彼らが家族をレイプするとか紛争を題材としたジョークが多い。インテリのシエラレオネ人同僚に言わせれば、辛い過去を受け止めるための心理的な反作用だという。
明るい大阪のジョークでも披露できればよかったが、ネタが思い浮かばず。こういったときのために芸に一つや二つ、隠し持っておくべきか、、、。
2008年7月6日日曜日
シエラレオネのリゾート
日曜日。昨日の選挙も大きな問題なく無事に終了した。今日は家から車で一時間かけて、イタリアレストラン、通称「フランコ」に行ってきた。最近看板をつけたらしく、少しリゾートっぽくなっていた。
ロブスターをたらふく食べ満足。ここまでの道路の悪さもまあ許せるか。このあたりは、政府も今後の観光客を誘致する場所として注目している。世銀のプロジェクトで、市内からここまでの道路の整備も行われている。観光客でにぎわうのはいつのことか、、。
ロブスターをたらふく食べ満足。ここまでの道路の悪さもまあ許せるか。このあたりは、政府も今後の観光客を誘致する場所として注目している。世銀のプロジェクトで、市内からここまでの道路の整備も行われている。観光客でにぎわうのはいつのことか、、。
2008年7月5日土曜日
Wikinomics-ウィキノミクス
ドン・タプスコット氏とアンソニー・ウィリアム氏の共著によるWikinomicsを読んでいる。この本は、近年の「フラット化する世界」などの一貫で、IT技術がどのように我々の生活・文化・仕事に影響を与えるかを書いている。特にマス・コラボレーションと呼ばれる、ピア・トゥー・ピアの協働に焦点を置いている。
冒頭の章で、ある鉱物発掘企業(Extractive Company)が、それまで、企業秘密として扱っていた、鉱物の位置を推定する方法を、懸賞を付けて一般から募り、大きな成功をあげたことを例にあげる。企業の持つデータをもすべて公開し、それらを用いて、今まで企業内で行っていた推定方法を越える方法が多くの技術者、数学者、学生などから集まった。そこから集まった採掘場所の候補の80%から実際に鉱物が発掘され、企業に大きな利益をもたらしたという。
また、FightAids at homeという大学発のプロジェクトは、個人のもつPCの使われていないスペースを使って、大きなバーチャルスーパーコンピューターを構築し新しい薬の発掘に使っているという。
このようなマスコラボレーションは、開発援助でももっと使われていいはずだ。私の働く機関で、ある友人がGlobal Voteというイニシアティブを始めている。これは国連の様々な採択事項ついて、同意するかしないかを一般の人に投票させる仕組みだ。国連という非常に「限られた」世界での議論・決定事項をさらにオープンするという試みだ。開発援助はこういう新しいアイデアを必要としている。
冒頭の章で、ある鉱物発掘企業(Extractive Company)が、それまで、企業秘密として扱っていた、鉱物の位置を推定する方法を、懸賞を付けて一般から募り、大きな成功をあげたことを例にあげる。企業の持つデータをもすべて公開し、それらを用いて、今まで企業内で行っていた推定方法を越える方法が多くの技術者、数学者、学生などから集まった。そこから集まった採掘場所の候補の80%から実際に鉱物が発掘され、企業に大きな利益をもたらしたという。
また、FightAids at homeという大学発のプロジェクトは、個人のもつPCの使われていないスペースを使って、大きなバーチャルスーパーコンピューターを構築し新しい薬の発掘に使っているという。
このようなマスコラボレーションは、開発援助でももっと使われていいはずだ。私の働く機関で、ある友人がGlobal Voteというイニシアティブを始めている。これは国連の様々な採択事項ついて、同意するかしないかを一般の人に投票させる仕組みだ。国連という非常に「限られた」世界での議論・決定事項をさらにオープンするという試みだ。開発援助はこういう新しいアイデアを必要としている。
2008年7月4日金曜日
明日は地方選挙
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