2008年6月11日水曜日

途上国のビシャス・サークルをどう断ち切れるか

途上国は、財政源に乏しく、税金を回収する仕組みも回っておらず、よって税金も入らず、政府を回すお金もままならず、給料も低くなり、いい人は国際機関に持って行かれたり、海外脱出をはかる。いい人材が外に出ていくため、国内のキャパシティーが低下し、国の制度も整わず、投資も抑えられ、外国資金が来ても、交渉に負けてしまい、悪い条件のディールを飲まされる。そして財源が増えず、、、、まさに途上国のビシャス・サークル(負の循環とでも訳すのか?)。

シエラレオネには、ダイアモンドを筆頭に、自然資源が豊富にあるが、外国企業との利益配分に関して、悪い条件を飲まされていることが多いようだ。ということで、最近始まったプロジェクトはその不公平を正すことを目指している。今日からこのプロジェクトに関わることになったが、正直全く知らない世界。しかし少し調べてみると奥が深い。Revenue Watchなる自然資源からの収入の管理をモニターしているNGOもあるようだ。

しっかり勉強して、早く追いつこう。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。

途上国における「負の循環」、アジア危機のような金融危機が呼び起こすこともあるような気がします。
その前まで元気に経済成長をして、民間外貨を呼び寄せてたら、突然ガツンと事故がおきて、莫大に膨れ上がった外貨負債だけが残る、政府の財源を増やすために、一般市民への料金や税金負担が大きくなる、引いては社会全体が脆弱になってしまう、というように。


社会の脆弱性、難しいです。

中村俊裕 さんのコメント...

りかさん、

お久しぶりです。そうですね、ミクロとマクロレベル両方で、色々な負の循環を断ち切らなければいけませんね。

匿名 さんのコメント...

アフガニスタンでもどうやって歳入を増加させるかは重要な課題になっています。一つの指標として、税など国内歳入のGDPに対する比率がありますが、アフガニスタンでは8%弱です。途上国の一般的な目安が12-13%ですから、まだまだか以前の余地があります。結果として、歳出の75%を援助に頼っています。

天然資源の存在は歳入にはプラスになるはずですが、汚職などの源泉にもなるので、汚職防止などの施策も併せて必要になってくるのでしょうね。

中村俊裕 さんのコメント...

Yoichiroさん、さすがエコノミストらしい投稿ありがとうございます! こちらでは、歳出の60%を援助に頼っており、そこから派生する問題が山積みです。

汚職に関しても、おっしゃるように、いきなり歳入だけが増えても問題。以前、政府のシステムが弱く、ダイアモンドなどの鉱物のマネジメントが利権化し、紛争を加速させたことを考えると問題は他人ごとではないですよね。

開発は奥が深いですね。