平和構築といわれて思い浮かぶものは何でしょうか?おそらく、元兵士の社会統合'DDR'がまず思いつくのではないでしょうか。また、移行期の正義(とでも訳すのでしょうか)といわれる、真実和解委員会や、特別法廷、難民保護、警察や軍隊などの保安セクターの改革が挙げられるでしょう。本当にこれだけでしょうか、、?ちょっと定義をみてみましょう。
- 平和構築委員会:紛争から平和に至るまでに必要な支援の全て
- ジョンズ・ホプキンス大:持続可能な平和に至る過程を支援することで、和解、制度・機構づくりや、政治的・経済的変化を起こすことを通じて、暴力が再発するのを防ぎ、紛争の根本的な原因と紛争が起こす影響に対処すること。
非常に漠然とした定義ですね。しかし、カギとなるのは、‘全て’とか‘過程’という言葉でしょうか。要は、最初に挙げたDDRなどの概念は平和構築の氷山の一角でしかないのです。平和構築とは、持続的開発を紛争後のコンテクストにもってきたものととらえるべきで、教育や保健、基本インフラ整備、ガバナンス、HIV・AIDS、環境保全、経済発展、雇用創出、といわれる所謂伝統的な‘開発’のコンポーネントなしには語れません。
図にするとこんな感じでしょうか
将来平和構築の分野で働きたいと思っている方々は、ぜひ広義の平和構築をよく理解して、包括的な視点から考えてみてくださいね。
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